想いを、街の古典に変える
ひとつひとつの建物には物語があります。
建てた人の想い、
家族との思い出、地域との交流・・
建物の使用者が移り変わっても、
物語は続きます。
流行りの建物ではないかもしれない。
維持をするのに手間がかかるかもしれない。
それでも、想いを持って建物がつくられ、
時代を超えて継承されれば、
地域に根付く、街の古典となるでしょう。
大切にされ、古典となった建物が、
人々の心を潤し、地域文化を豊かにする。
日本を、そのような街で溢れさせたい。
キラリと光る物語を持つ全ての建物を
物理的に生かすだけでなく、社会的にも活かして
確かな未来を与えられるよう、
私達は全力で進み続けます。

シンボルマークは、日本の伝統木造建築の工法のひとつ「継手」のディテールをアイコン化して作成しました。
古い材料に丁寧に新しい材料を継いで保つ形そのものを、企業としてのコンセプトとしています。
時代を超えて引き継がれ、
地域文化を豊かにする
建築・都市環境を構築したい
Tradition is a kind of golden dust that falls. (Louis. I. Kahn)
数々の名作を残したアメリカの建築家ルイス・I・カーンの言葉の一つに「伝統とは降り注ぐ黄金のチリのようなもの」という言葉があります。
伝統、つまり歴史的・文化的な蓄積は、残すことに大きな労力を必要としますが、私達の生活に意味や豊かさといった無形の恩恵を与えてくれます。
これは都市環境についても同じで、成熟した技術・意匠でつくられた建物や街には豊かな趣を感じ、逆に壊して最新の技術で新しく見せることが全てとなった建物や街には、どことなくその意味や豊かさが欠けています。
「想いを、街の古典に変える」というコンセプトは、その豊かな趣を持つ、想いを持って建てられ、維持されてきた建物を一つ一つ生かして、日本の街をこの黄金のチリが感じられるような街に変えていきたい、という私達の都市観を表現しています。その実現のために、みなさんと共有したい目的が「建築の継承」です。
日本では、都市化の進展により、歴史・文化的な蓄積を育んできた家族が安定性を失ったことで、建物を直系によって継承することが難しくなってきました。
しかし、世界を見れば直系でつながなくとも価値を評価し継承できる文化は存在します。私達は歴史的・文化的な蓄積を失う前に、いままでとは別の継承方法を探る必要があります。
私達は後世に価値を継承したい建物*を生かして、確かな未来にバトンをつなぐために、建築設計の技術を中核として、不動産・金融のノウハウを組み合わせた、活用手法を開発し、実践します。良く作られた建物を最も望ましい形で次世代へ継承できるよう、全力で進んでいきます。
*後世に価値を継承したい建物とは以下のような建物を想定しています。
- 新築当時の文化が色濃く表現されている等、歴史的・文化的な観点で地域にとって重要な建物
- 力のある建築家によって設計された建物、意匠的に優れた建物
- 施主の個人的な思いが詰まっており、その後も大切に受け継がれてきたような建物
- 力のある施工者によって丁寧に施工された建物
- 登録有形文化財及び将来的にその候補となりうる建物
- 都道府県・市町村指定有形文化財ほか